海外メーカーのエアロなどの修正

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箱から出したばかりの状態です。

素材はFRPですが、表面の
ゲルコートの色が着色された
ゲルコートで成形されています。

国産に多い、”白ゲル”や”黒ゲル”
とはまた違ったイメージですが、
表面はつやもあるし、大きな歪み
などもなく、意外と
”程度いいんじゃない?”と
思っていたのですが・・・

よく見るとパーティングライン
通称”ワリ”の部分のバリが
残ったままになっていました。

また、取付部分の穴は
位置だけが分かるように
なっていて、一切開いていません。

この”ワリ”の部分のバリは、
国産のエアロを作る時は、
必ず取ります。

自分達の考えだと完全に
”手抜き作業”の扱いです。
正直とてもキケンです。

自分がこんな状態で、
取引先に納品したら
きっと怒られてしまうでしょう・・・
 

何やら青いものが・・・

コレは粘土でした。

自分達も、粘土は使用しますが、
このヘコミの部分は本来なら
型を分割しなければ
いけない部分なんです。
 

分割すると赤い線の部分のように
”ワリ”部分となりますが、ここには
ありません。
つまり型を分割していないのです。
そのために型に負担がかかり、
粘土などを使用しなければ
いけなくなってしまっているのです。

”手抜き”によるものなのか、
それとも何も考えずに
型を作ってしまったのか・・・
よくはわかりません

裏側も見てみると・・・

気泡は良く入っています(笑)

 

鋭角な部分は、すでに
割れかかっていました。

ただ、最近の国産エアロのような
薄い肉厚ではなく、
全体的には厚みがある
しっかりとしたエアロなんですが・・・
取付部や複雑な部分は、
いい加減な成形で気泡だらけで
肉厚もすごい薄かった・・・

 

 

そして、全体的に白くなっています

この白いのは、繊維 に樹脂が
完全に浸透していない状態の
”含浸不良”などに
多い症状です。

繊維そのものが不良であったり
FRPマットをシート状にしている糊
(バインダーといいます)と、
樹脂のマッチングが悪い時などに
出やすい症状です。

国産の繊維では、この症状は
ほとんど出ません。
 

、この症状を見る限り、
繊維は最近よくあるフランス
あたりのものか、
オランダ製などに多い
湿式タイプの繊維ではないかと
と想定されます。

アジア圏などで生産されている
繊維は、日本製に近いんです。

ちなみに日本で一般的に
使用しているFRPの繊維は
”乾式”タイプのマットです。

 

品定めはこのくらいにして

バンパーを車輌へ仮組み
しようとすると、

”ゴツン”・・・

何かに当たりました・・・??

ライトとライトの間のグリル部分が
純正バンパーよりもサイズが大きくて
反対側のヘッドライトに
はみ出して当たっていました・・・
完全にライトに当たって
しまっています
上から見た状態

ヘッドライトの立て付けを
調整したぐらいでは収まらない
ほど長い・・・

製作したときに
ちゃんと確認をしたのでしょうか?

それとも車輌側が
狂っているのでしょうか?

原因は不明ですが、
とにかくこの車には
全く合いませんでした・・・

仕方ないので、ヘッドライトを
外してバンパーを装着してみます

車輌にはかろうじて付きましたが、
フェンダー側のアーチの形状や
取付部分は、画像では
分かりにくいですが、
やっぱり全然合っていません。

その辺の部分は
削ったりして修正がきく範囲
だったのですが・・・

ボンネットとグリルの部分が、
完全に段になってしまっていました

ボンネットよりも
バンパーの方が

”出っ張っている”

んです・・・

 

全体的に高くなっていて

ここも、調整の範囲を大きく
上回っています・・・??

寸法を測ってみると

”7mm”

も出っ張っています

ボンネットよりもバンパーが
”低い”のであればパテ修正で
直せるのですが・・・

根本的に寸法が違うので、
今回はこの取付部分から

”作り直し”

です

グリル部分以外も
歪んでいる部分は
修正をしていきます。

 
一通り修正をかけて
やっと車輌に合うようになりました
反対側も取付部分は
同様の作業をします。

この時点で、やっと
ヘッドライトが装着できる
ようになりました。

ボンネットとの高さも
問題なく合うように
なりました。
今度は、取付部分の製作?です
上の写真にあるように、
そもそも取付部分は
削られていてありません
でした・・・(汗)

なので、取付部分を
延長して製作

それ以外に取り付けにあたり
強度的に不足している
部分なども補強します

 

反対側も同じです・・・
そして、フェンダーの
取り付け部分を現車あわせして
穴を開けます
 
穴位置が指示がある部分とは
全く違いました・・・(冷汗)

何故、この位置で穴を
開けるように指示を
していたのかは
分かりません・・・??

ここまで違うのであれば
かえって穴は、最初から
開いていないほうが
いいかもしれませんね・・・(笑)

 

結局、取り付けに関する部分は
全て手を加えて修正をしました。

修正というよりは、
ほぼワンオフで製作するような
そんな感じになって
しまいました・・・

 

H21,11

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